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都築由浩
SFやらミステリやらホラーやらをライトノベルジャンルで書いている作家。
コミック原作・編集デザインなどその他さまざまな職業を兼業する。
クルマ・R/Cカー・自転車・ホビーロボットなど多趣味で、それらの道具や仕事の資料が散らばる自室が常にゴミ箱のような様相を呈していることから、巻末に『9畳のゴミ箱より』と記する。
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2008(C) Yoshihiro Tsuduki
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上海における日本文化
 mixi日記にだけ書いてこちらにはアップしていなかった日記です。
 非実在青少年の何やらに関連して、アップした方が良さそうなので上げておきます。長いのですが、あえて全文をトップページに掲載します。

 講義のない日曜日、こっち来ていちばん天気が良くなった(まだ曇ってるけど、雨が降る感じではない)ので、近くのフッ旦大学(「フッ」は複のつくりだけの文字)まで行ってみました。
 といっても大学の中ではなく、学生街にですが。
 そこで見つけたもの。 画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。


 扉のガラスの反射でよく見えないですが、萌え系フィギュアが展示されています。店の中にはガンダムのプラモデルと萌えフィギュア。お客さんいっぱい入ってました。



 学生街の入り口付近には、こういうリヤカー付き自転車に本を満載して売りに来ている行商人がいっぱい。ダン・ブラウンやスティーブン・キングとか、アメリカから輸入した小説の原書を置いていました。日本語の本、日本の本の中国語版は無し。



 雑誌がたくさん店頭に展示されている店に入ってみたら、中国語版のマンガやライトノベルが並んでいました。この画像の6〜7倍の棚面積があります。たぶん、正式に許可を取った中国語(台湾)版だと思われます。ここには映っていませんが、やおい方面と思われる本もいっぱい(笑)
 イラストレーターさんやゲームの画集等は日本語版がそのまま並んでいました。
 店頭展示の雑誌の中には『電撃萌王』中国語版も……。
 この書店は、1/4が中国の雑誌、残りが日本の雑誌やイラスト集、そして台湾版と思しきライトノベルやマンガ、それとキャラクターグッズも少し並べられていて、よく売れている様子でした。


 雑誌は、ここまで行かなくても大通りのあちこちに雑誌スタンドがあるので手軽に買えます。ただし袋入りで中身が確認できないため、気軽には買えません。文字ばっかりだったらどうにもならないですからね。アニメ雑誌もあって、「けいおん!」や「マクロスF」が表紙になっています。許可取ってるかどうかは知りません。


 どうしてこれが「非実在青少年」の都条例と関係があるのか、それをわかっていただくために、この日twitterでつぶやいた文章をまとめてみます。

 上海の学生街にある商店街にはいろんなお店が並んでいて、服装とか小説(ダン・ブラウンとかスティーブン・キングとか原書売ってる)とかのメジャーなカルチャーはアメリカから直に入ってきています。日本の文化ってガンダムと萌えアニメだけと言っていい。
 だから「日本のアニメ文化がすばらしい。輸出できる産業だ」なんじゃなくて、日本から輸出できる文化って、こうした非実在青少年の登場するポップカルチャーしかないだけじゃないんかと。他は所詮欧米の後追いになっちゃってるから、欧米から直接入ってくるものには対抗できないから。
 こう書くと「自動車もたくさん輸出/現地生産している」と思う方もいるでしょう。
 しかし、町中で見かける自動車はほとんどがヨーロッパやアメリカのブランド。日本メーカーは割合でいえば全体の二割もありません。
 しかもその自動車は、30年後には中国・韓国に追い抜かれてるでしょう。というのも、40年前のアメリカでの日本車の評価ってのが、今の日本での韓国・中国製の自動車とまったく同じ(猿まね、壊れやすい、低品質)だったわけですから。


 そう考えると、今「非実在青少年」の描写を規制して「(大人にとって都合の)いい子」とやらを育てることは、将来の収入源を大きく損ねることになりはしないか、と危惧します。
 それでなくとも長期にわたる不景気で大量の国債を発行した挙げ句、今の子供世代が抱える借金は膨大な額になっています。その上、収入の道を断とうというのでしょうか。

 あの条例案の最大の問題は、国の憲法で保障されている「表現の自由」を都条例が規制するという論理の転倒と、その時の都職員の担当者の好き嫌いで規制の枠が変化してしまう恣意的な規制範囲の二点にありますが、ちょっと変わった別の視点で、守るつもりの子供達にひどい禍根を遺すことになりかねませんよ、という論旨で書いてみました。


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| お仕事(教職) | 08:43 PM | comments (0) | trackback (x) |

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